Isozaki Arata, The Museum of Modern Art, Gunma, 1983, Silkscreen print, 55 x 55 cm
磯崎新
Arata Isozaki: Form and Spirit
2022年11月2日(水)- 12月24日(土)
オープニングレセプション:11月2日(水曜日)18:00 – 20:00
開廊時間:火−土(日月祝休)12:00-19:00
*「アートウィーク東京」期間中は下記の時間で開廊いたします。(期間中無休)
11月3日(木・祝)〜11月6日(日) 10:00-19:00
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MISA SHIN GALLERYは、11月2日(水)から12月24日(土)まで、磯崎新による個展「Arata Isozaki: Form and Spirit」を開催いたします。
本展では1970年代の代表作、群馬県立近代美術館から1990年代の水戸芸術館など、自身の設計した建築の基本コンセプトを抽象化し、視覚化したドローイングやシルクスクリーン作品を中心に展示いたします。
「建築は、地形の特性も、生活の臭いも、背後のわい雑な電柱や看板もない。純粋な幾何学性をもった空間や、ひとつの形式としての構造体でしかない。その有様だけをシルクスクリーン で定着する。<還元シリーズ>は、そこで、幾何学的な立体、架構体、そしてプライマリーな色彩、それだけに還元された建築の原始形態なのである。」
磯崎新
建築物の完成形を逆にたどり、基本コンセプトを抽出することで現れるのは、「群馬県立近代美術館」の立方体、「北九州市立中央図書館」、「神岡町役場」にみられる円筒や半円筒、「北九州市立美術館」の直方体、「水戸芸術館」の正四面体などの抽象形態です。磯崎の「還元」シリーズは、建築における三次元的な内部空間や、人が介入することによって生まれる体験や見え方、周りの環境との呼応など、設計から完成後にわたって発生するさまざまな要素を削ぎ落とし、建築を建築家の手から生まれる瞬間のイメージに戻して視覚化することであり、また自身の仕事の再解釈でもあります。
これら還元された抽象形態の立体化を試みた、近作の水戸芸術館とハラ・ミュージアム・アークの3Dプリント作品に加え、パステルによるドローイングなども展示いたします。
建築のみならず、思想、美術、デザイン、演劇などジャンルや時代を超えて、半世紀以上にわたり問題提起を生み出す磯崎の、活動の精神とその形をどうぞご高覧ください。
磯崎新 Isozaki Arata
1931年大分市生まれ。1954年東京大学工学部建築学科卒業。1963年磯崎新アトリエを設立。以降、群馬県立近代美術館、ロサンゼルス現代美術館、バルセロナオリンピック競技場など世界各地で建築や都市の設計に携わり、近年では、カタール国立コンベンションセンター、ミラノアリアンツタワー、上海シンフォニーホール、湖南省博物館、中央アジア大学、また中国河南省鄭州市の都市計画なども手がける。ヴェネチア・ビエンナーレ国際建築展日本館コミッショナーなど、世界各地での建築展、美術展のキュレーションや、コンペティションの審査委員、シンポジウムの議長なども務める。近年の個展に「磯崎新の謎」大分市美術館(2019)など。「メタボリズムの未来都市」森美術館(東京 2011)、「ジャパン・アーキテクツ1945-2010」金沢21世紀美術館(2014)、「The Emergence of Contemporary: Avant-Garde Art in Japan 1950-1970」 Paço Imperial(リオデジャネイロ 2016)、「Aerodream. Architecture, design and inflatable structures 1950-2020」Centre Pompidou-Metz(フランス 2021)など国内外の展覧会に多数参加。