“ON PHOTOGRAPHY”

ON PHOTOGRAPHY 2012
Installation view at MISA SHIN GALLERY
Photo: Keizo Kioku

ON PHOTOGRAPHY 2012
Installation view at MISA SHIN GALLERY
Photo: Keizo Kioku

ON PHOTOGRAPHY
Date:Friday, September 21 – Friday, November 2, 2012

PRESS RELEASE

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「今日、あらゆるものは写真になるために存在する」スーザン・ソンタグがその古典的名著「写真論(英語タイトル ON PHOTOGRAPHY)で1977年に写真についての考察をしてから35年。写真を取り巻く状況は劇的に代わり、アートにおいても、写真は、絵画やドローイングなどと同じように、考え方や解釈を表現するなくてはならないメディアとなりました。

本展では、志水児王、小沢剛、バク・スンウの3人のアーティストが写真という手法でさまざまな表現を試みた作品を展示します。

志水児王は、音、光、振動といった物理世界を構成する微細な要素の特性を拡大し、それらが引き起こす物理現象を視覚的に再現するアーティストです。本展ではレーザー光線を水滴という透明な物質を通過させ、その結果得られるモワレを印画紙にダイレクトにプリントした写真作品を展示します。水はレーザーの光を通過することで無限の多様性を作り出し、二度と同じパターンが得られない世界を作り出します。実験室のような暗室でレーザー光線を100分の1秒に設定して印画紙に照射し、志水自身がプリントしたゼラチンシルバーのユニーク作品です。

小沢剛は、風景の中に自作の地蔵を建立し写真に収める「地蔵建立 Jizoing」、牛乳箱を用いた超小型移動式ギャラリー「なすび画廊」、日本美術史への皮肉ともとれる「醤油画」など、歴史や社会への鋭い洞察に対して、ユーモアと機知に富んだ作品で知られるアーティストです。本展では、女性が野菜で出来た武器を持つポートレート写真のシリーズで、「ベジタブル・ウェポン」を展示いたします。戦争や暴力の愚かさを訴える世界各地で繰り広げているこのシリーズは、2011年3月の東日本大震災直後の福島でも行われ、今回「ベジタブル・ウェポン―お煮染め、福島」も発表します。

バク・スンウは、Blow upシリーズ、Utopiaシリーズなど、現実と非現実が交錯する表現で知られる韓国出身のアーティストです。本展では、新作となる、Re-Establishing Shot (2012)を展示します。バクの作品に写っている都市のイメージは、どの都市の風景も見慣れたようでありながら、特定できない不思議な不在感を感じさせます。写真である故に真実からはぎ取られた一面には違いないのですが、イメージは裁断され、都市を形成する歴史や記憶を消し去ることで、意味が変化し、それらは必ずしも真実ではなく、推論、思索、空想をかき立てます。

ソンタグがそのラディカルな写真論で70年代のアメリカ社会を語ったように、今、写真を考察すれば、今の日本や世界を考察することができるのではないでしょうか。現代アートの意味とは何か、可能性とは何か、また社会的な役割とは何かを問う、3人のアーティストによる「ON PHOTOGRAPHY」をお楽しみください。

小沢 剛
1965年東京生まれ。東京芸術大学壁画科卒業。ヴェネツィア・ビエンナーレをはじめ海外の展覧会に数多く参加し、森美術館「同時に答えろYesとNo!」(2004)、広島市現代美術館「透明ランナーは走りつづける」(2009)で個展を開催。ZKM, 国立国際美術館、UBS, 鎌田醤油など国内外の美術館、企業に所蔵されている。今年10月には別府ビエンナーレにも参加予定。

バク・スンウ
1973年韓国生まれ。韓国、イギリスの大学・大学院で写真を学び、現在はロンドン、ソウル を中心に活動する。ポンピドゥーセンター「Dreamland」展(パリ 2010)などのグループ展に参加。MISA SHIN GALLERY(東京 2011)、Artsonje Center(ソウル 2011)にて個展を開催。今年から来年にかけミネアポリス美術館「More Real? Art in the Age of Truthines」展に出品予定。

志水 児王
1966年東京生まれ。東京藝術大学美術研究科大学院修了、現在は埼玉県を拠点に活動する。1994年、角田俊也らとWrK結成。2008年に文化庁在外研修員としてコペンハーゲンに移住。その後2010年末まで同地を拠点に活動。主な展覧会に、「六本木クロッシング」森美術館(東京 2004)、「釜山ビエンナーレ2008」釜山市立美術館(釜山 2008)、 「日本のサウンドアート」ロスキル現代美術館(コペンハーゲン 2011)、「On the edge」(ノルウェー 2012)他。

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